高島トレイルC

「標高は、たかだか600メートルなれど、あなどるなかれ!」

8月22日(日曜日)の天気を見ると晴れとありました。嬉しいような、しかし暑いだろうなぁと覚悟をし、お茶を500ミリリットル2本、水1本を凍らせ、行動食も水気の多い物をリュックに入れ、此花区を午前6時45分に出発をしました。今回は名神高速道路の深草バス停で参加者をひとり乗せると言う大役があります。スルーしないように細心の注意が必要です。
福島の高速入り口入ったところで何やら前で合図をする人がいます。検問です。早朝のためアルコールの残ったまま、車で自宅に帰るふとどき者がいるため飲酒検問をしている様です。
「すみませんが息を吹きかけて下さい」
時刻 ポイント
10:00 水坂峠
11:45 二の谷山
13;30 桜峠
13:50 別荘入り口
15:30 行者山
16:30 横谷峠到着
「ハーッ〜」
「結構です。飲酒は認められませんでしたが口が臭いよ」(そんなこと言うはずありません・・・)
深草のバス停で午前7時30分待ち合わせと言うことにしていましたので、ドンピシャ7時30分に到着、無事、靖ちゃんを四万十号に乗せることができました。前方でチカチカとハザードが点滅している車があり、よく見るとオリオン号でした。そう言えば京都南あたりで見覚えのあるナンバーが追い越ししていきましたよね。2台の車は、合流地点の「朽木本陣」まで仲良く併走していきました。朽木本陣には午前8時到着。今日は日曜朝市があり賑やかです。夏場ですのでさすがに「十六汁」はありませんでしたが、あん入り栃餅を真っ先に買い、トイレ休憩を兼ねてブラブラと朝市を見学することにしました。私はお米とカボチャとナスビを買いました。

スタート地点の水坂峠に向かう途中の温度計は外気温24度と記されています。少し初秋を感じるはずです。
此処にくるまでの国道のそばを流れる安曇川には鮎釣りの人たちが鈴なり状態で、早朝から釣り糸を垂れていました。
「エサのおとり鮎を買い、釣れるとも釣れないともわからない鮎を待たないで、いっそ網を投げたらどうやの?」
そうです。ふるさと四万十川では投げ網によって鮎が大量に獲れるんですが、ふと見ると「網禁止」の看板が至る所に立っていました。こりゃどうも失礼しました〜。
出発地点の水坂峠には午前9時に到着です。荷物を下ろして2台の車はゴールの横谷峠に向けて1台をデポをするために出発しました。リーダーが「暑さで体調の悪いと思う人は先に出発してもよろしい」
と言い置いて横谷峠に向けて消えて行きましたので
「私も、私も、ボクも」
と言うことで先発隊の方が多くなってしまいました。ストレッチを終え、合流地点を桜峠の車道と決め、リボンの見落としの無いようにみんなで確認をして歩いてもらうように伝え、先発隊6名は9時20分に元気よく「いってきま〜す」と出発しました。
ナツエビ
大きなリュック2個の見張り役として姫とJunkoちゃんは待つこと40分、やっとデポを終えた車1台が戻ってきました。「アレッ?みんなは?残ったんは2人だけ?」そんな会話をしながら40分遅れの午前10時に後発隊が出発することとなりました。今日の地図にも高島トレイル観光協会さんの標準タイムが記入されています。これは歩を進めていく上で大変参考になる記録となります。「先発隊には姫の予想した通り、桜峠までには追いつけないなぁ。まあ小さく踏んでゆっくりバテないで行こう」と気合いをいれ、最初の急登にさしかかりました。スベリ台の様な急な上り坂は、登っても登っても平坦な道にでる気配がありません。やっとの思いで平坦な道にさしかかると誰とはなしに「き、き、きゅうけいしよう」と水分補給をしなければ次に進むことができませんでした。
「ゆっくり、歩幅を小さく」と呪文の様に唱えながら、元気に登れるおまじないの演歌を歌うことも忘れ、ただひたすらに歩き続けていました。今回のコースはブナ美林も少なく、植林帯を歩きます。落ち葉を敷き詰めた狭い道は私たちに「高島トレイルを舐めるなよ!」と言わんばかりに上り坂が続きます。遠くで自衛隊の演習場の砲音が聞こえてきます。二の谷山(608.2b)の登りにさしかかった頃「お〜い、お〜い」と言う聞き覚えのある声がしてきました。先発隊の人たちです。「追いついたね」といいながら午前11時45分(標準タイム11時20分)、25分遅れではありますが快適に三角点を踏みました。二の谷山頂では全員で「点の記撮影会」をすませました。二の谷山は、ちょうど高島トレイルの中間点にあたる箇所です。周囲にはスズランに似た蘭の花の様な可憐な花が咲き、くろねこ花博士によると「ナツエビ」だと教えてもらいました。二の谷山での昼食をと、考えましたが小さな虫が飛び交い、青森県鳥海山での虫刺されのこともあり少し下山して木陰で風の通り道を探して昼食タイムとしました。
二の谷山の山頂で
いつもながらのデンの記撮影会
昼食を取っていると、一人の男性が通過しました。挨拶もなかったのですが、こちらから「こんにちは」と声をかけると「こんにちわ」と返ってきました。誰も通過しないだろうと油断して、通路にむけて足をだしたりしていましたので、そのおじさん、きっとご機嫌が悪かったのかな?でも一人でなんてアクセスはどうして来たんだろうか?装備も万全とは思えない、疑問の多いおじさんでした。昼食を終え13時15分(標準タイム13時15分)には桜峠の車道にでることができました。ここからは自衛隊演習場に隣接のため アルファルト歩きを700bほどしなければなりません。アスファルトの上は灼熱の太陽で燃え、山の中の暑さとは違う不快な暑さに参ってしまいました。水分が足りない気がしますが自動販売機も見あたらず大切に飲むしかありません。15分ほどアスファルト歩きをした後、別荘横の「行者谷登山口」の看板から搦谷超え(からみだに)となりました。またここがきつい!第二のスベリ台かと思われる急な登り坂を、黄色のリボンが無く、ジグザクにあっちやこっちとさまよいながら、ただひたすらに登りつめていきました。
桜峠に下りて一休み。一般道に下りると次に登るのがしんどいね 別荘地入口を入らずにここを曲がるのですよ
行者山分岐で、後ろから人の気配を感じて振り向くと、何とお昼に通り過ぎたおじさんで「どうされたのですか」と聞くと「道に迷いました」とのことでした。きっと別荘地の中に迷い込んだに違いありません。私たちも下見の時に、別荘地の奥まで迷い込んだことがありました。それにしても一人で、どのようなアクセスで来られたのか聞くと、水坂峠にバイクをデポし行者山の山頂を踏むとまた引き返すのだそうです。そりゃあ一人だとその方法しかないのですね。お気の毒に。かと言って私たちの車には余席はありません。乗せてあげることが出来ないのです。

行者山(586.8b)ここからは「今津の山」を終え、いよいよ「朽木の山」に足を踏み入れることになりました。

「ここからは下りが多い。がんばろう」そうかけ声を掛けるリーダーも少々疲れ気味、あの元気印のオリオンさんも今日は元気がありません。みんな暑さに参っているのです。高島トレイルはミストサウナの様な小雨が似合います。横谷峠に向かう途中で倒木にトレイルリボンが付いているのに気が付きました。きっと強風で幹から折れてしまったのでしょう「この看板を直して返ろう」いつも文句ばかり観光協会にメールするのではなくて、歩かせて頂いている感謝を表すことにしてオリオンさんに倒れない大きな木にリボンを付け替えてもらいました。

ゴールの横谷峠には16時30分(標準タイム16時00分)到着です。
次回は横谷峠でテント泊をすることにしました。到着記念の写真撮影を済ませ、デポしてある車に乗り、スタート地点の車を回収し、その後「朽木温泉てんくうの湯」に入り、汗と疲れを流し、てんくう温泉で解散することになりました。入浴後は心地よい気分で大阪の地に向かうのですが、ボートを牽引した車が多く、琵琶湖での水泳を楽しんだ人たちの渋滞で悩まされました。途中で車線減少の指示があるにもかかわらず割り込んで入る車が多く怒っていると、何とオリオン号も行っちゃったよ〜。深草で靖ちゃんを降ろし自宅に着いたら午後9時を過ぎていました。ちょっと疲れたね〜
4時30分 横谷峠に到着 今日の山行は暑さとの闘いでした 次回はここから遠敷峠まで頑張るぞ…!
文句ばっかり言っていないで 少しはメンテナンスに協力を
桜峠から別荘の入り口まで一般道を歩きます。
高島トレイルの公式地図では、『別荘地入口から登る』と記されていますが別荘地の入口を過ぎて次の小道を左に折れるのが正しいと思います。
別荘地の入口から入りそのまま突き進むと行者山への取り付きガ判り難く搦谷越のほうに入ってしまいます。行者山までの間で、所々テープを結んだ木が倒れていましたので、元気な木に結びなおしておきました。
GPSデータ
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GPS
文:美智子姫00000 写真・GPSデータ提供:鹿島秀元