Yamatabi-CLUB000
岩登り講座2回目 … 今日は暑くて半袖姿
 
●トラ吉衛門さんクライミング入門講座(4の2)
若きクライマーのトラ吉衛門さんの第2回目の講座に芦屋ブラックフェイスに出かけてきました。
私も久々です。芦屋川駅を降りたトラ吉衛門さんを四万十号に乗せ、桜の蕾がチラホラと咲きつつある芦屋川沿いを走り、「帰りにはきっと、もっと咲いてるかも知れない」と言いながら、滝の茶屋近くの駐車場に車を停めることができました。土日は満車なのですが平日は簡単にスペースを確保することができました。
講座の滝のお稲荷様に手を合わせ、堰堤を散歩中のイノシシ親子に「暴れんといてよ!通らしてぇ〜な!」そんな言葉をかけながら、約1時間かけてキャッスルウオールで休憩しました。ここは私がクライミングを終え、帰る途中で木の根につまづき肋骨を折った場所です。その翌日サスケ先生がノコギリをリュックに忍ばせ、姫の肋骨を折った憎っくき枝を伐採した場所であることをトラ吉衛門さんに説明し、いずれこのゲレンデも登攀しましょうと言うことで今日は見上げるだけにして、まもなくブラックフェイスに到着することとなりました。
さあ行こうか わー上がれない どうにか上がった
第1回目の蓬莱峡の講座では雪が舞っていましたが、今日は天気もよくポカポカと春めいておりジョンさんは半袖姿になっています。既にヘルメットの中は汗でビショビショに濡れています。トラ吉衛門さんは、蓬莱峡でマスターしたことは、きちんと学習しており、サラリと復習をした後は、新たな技術を習得することとなりました。私達が1年かけてマスターしたエイト結びは、完全とは言えないまでも、一人でセットでき、懸垂下降においてはスラリと伸びたなが〜い足のシルエットは、なかなかのもので下から見ていて「そうそう!その調子!」と思わず声をかけるほどでした。
トラ吉衛門さんが登った後から私も登って行くのですが、ビレイヤーの所に到着すると「姫そのまま登って上でセットして」と言われました。と言うことはリードせよと言うことなの?絶対できないよ〜と言いたいところをトラ吉衛門さんの手前ちょっと無理をして頑張ることにしました。リードはセカンドで登る何倍もの緊張感が体中に走ります。
手、足のホールドも必要以上に探し、ピンを見つけてヌンチャクを掛けると大きな安堵感が漂います。こんな緊張感の中リードしてくれているんだと言うことを痛感しました。トラ吉衛門さんの講習に同伴することで、私も色々学ぶことが多く、去年の沢登りでの脱臼からクライミングから遠ざかっていましたので感激も大きいです。
腹時計は、とっくに正午を回っているみたいで、正確な時間は午後1時30分を過ぎていました。必死で練習していると時間を忘れるみたいですね。懸垂下降で降りてから、遅めの昼食を取った後は、身体が重たくなったのか、腹が重いのか午後の登攀は、みんながあっちドタドタ、こっちドタドタと滑稽な姿となり、疲労困憊と悟り「終了〜」のゴングを鳴らすことになりました。
「過ぎたるは、なお、及ばざるが如し」にならぬよう第2回目の講習終了です。
だんだんサマになってきました。…美しいフォームで行動できるのは正しくマスターできている証…結び方もムーブもドレスアップを大切に
下山するにあたり、トラ吉衛門さんが「岩梯子」を通った経験がないと言うことで、それならばぜひ案内をしましょうと岩梯子に向けて出発しました。我々は岩梯子を初めて通過した時はロープで確保してもらいながら登った気がします。
トラ吉衛門さんには、少し注意点を指示しただけで、あとはス〜イスイと登っていきました。やはり若いってことはいいですね。
リュックを背負ったままでは通過できない穴場では、リュックを岩場の先に置いて(あまり向こうに置くと下にリュック落ちるよ)空身でくぐり抜けなければなりません。誰かが落としたのでしょうかカメラを拾いました。(な〜んや先を行くジョンのカメラでした)岩場の下を覗くと携帯のストラップ、ハンカチ、ペットボトルなどが落ちていました。みんな苦労してここを通過している様ですね。わが会にもザックを落とした人がいましたね。
岩梯子を登ります
帰り道、今日初めての登山者に出会いました。黒っぽい服を着て岩場に座って休憩を取っていたためトップを歩く姫が「きゃーっ!びくりした〜!」どうもカラスかと思ったのです。山は遭難してもすぐわかる原色系の服がいいですね。カラスと間違えた話をしながら下山していると「ハッハッハッ〜」と啼くカラスが一羽現れました。
ジョンが「オイラをバカにしてるのか〜!」とカラスに向かって叫ぶ「ハッハッハッ」と再び高笑いのカラス・・・(ほんまやの話やで〜)
第一堰堤まで下りて来ると、今朝であったイノシシの親子が散歩をしていました。その横を通り、駐車場に戻ったのは午後4時30分になっていました。それにしても、よく練習したものです。トラ吉衛門さん、よく頑張りましたね。随分上達が早いですよ。次のゲレンデはホワイトフェイス、終了後にはここも初めてと言うピラーロックをご案内しましょうかね、但し体力が残っていればの話ですよ。与えられたチャンスは限りなく利用して登山の楽しさを大きく膨らませてもらえたらと思っています。
第一堰堤で出会ったイノシシの親子
岩梯子東側下降路で芦屋の町を背景に…陽は西に傾いています 今なお崩落を続けるゲートロック

  トラ吉衛門さんの感想
大変お世話になりました。家に帰りビール片手に地図を見て今日行ったルートを確認しました。
クライミングって面白いですねぇ〜。今日行ったブラックフエイスでは、最初登る時「怖い。」と思いましたが、ご指導のおかげで、だんだんと1回目より2回目と回数を重ねる事に登れる様になりました。家に帰った今でも、楽しさ、緊張感が余韻として感じられます。
ロープ・カラビナ貸して頂き有難うございます。明日、お昼休みに練習し夜には、旦那に見せたいと思っています。カラビナどうしても親指で開けてしまいます。(>_<)岩梯子も、連れて行って頂き良い経験となりました。今日は有難うございました。
  ジョンのアドバイス
だんだん上手になってきています。その分ゲレンデも難しくなっていきます。今の段階で絶対に忘れてはいけないのが、安全な場所に身を置く。自己ビレイを確実に取る。習ったことは確実に覚えてください。カラビナのゲートオープンは慣れてください。ただ慣れるのみです。クライミング中の事故はヒューマンエラーがほとんどです。レベルが上がっていくに従って周囲から発生する危機も読み取っていかなければなりません。
先日、所属する山岳会で有った話ですが、ビレイをしている棚で順番待ちをしている人がフラついて、次の人を押し、その人がさらに次の人を押したため、3番目の人は数メートル林の中を滑落したと言う笑えないような話しが飛び込んできました。幸いにして怪我が無かったから良いようなものの、あまりにも危機管理が出来ていない話です。注意して楽しみましょう。
それと1000円ぐらいのサングラス(薄い色)でいいのですが、プラスチックレンズのものを買い求めておいてください。次回から保護メガネとして着用するように

0美智子姫:記