Yamatabi-CLUB000
松尾寺の奥の院は、若狭富士とも呼ばれる青葉山

アクセスの悪さから後回しになっていましたが、レンタカーを借りて京都自然二百選・青葉山(若狭富士)に登ることにしました。
東西線海老江駅午前7時者集合組と阪急石橋駅午前7時30分集合組とが合流し、一路中国自動車道から舞鶴自動車道へ。「東舞鶴インター」を出て、青葉山登山口のある松尾寺へと向かいます。舞鶴自動車道は在職中によく氷上の工場へ通った懐かしい高速道路です。2年ぶりに通りましたが春日まで片道2千円の高速代は、いまでは無料となり月日の経つのを感じました。(菅政権のメリットは高速代金の割引だけかよっ〜!)
福井県高浜町と京都府舞鶴市との境にそびえる山、その昔、火山活動によって出来た山でその美しい姿から青葉山の別名を若狭富士とも呼ばれ親しまれています。下山後時間があれば遠くから美しい容姿を眺めて見たいと思っています。松尾寺の駐車場に車をとめ松尾寺を参拝しました。松尾寺は西国三十三観音霊場の第29番にあたり「そのかみは いくよへぬらん たよりをば ちとせもここに まつをのてら」と詠んだ歌が書いてありました。
松尾寺山門 山門 階段を上がって山門を振り返る 水場
本堂 大銀杏の木 本堂入り口 渡り廊下
さあ、今から出発です 登山道横には雪が残っていました
松尾寺の奥の院は、若狭富士とも呼ばれる青葉山の山頂にあり、私達はそこを目指して境内の奥にある登山口から、約2kmほど登ることとなりました。午前9時30分のスタートです。春の季節、沢山の花々が待ってくれているのではないかと胸がワクワクしてきました。いまだから話せますが、ここは熊の生息地でもあるとのことで単独での登山は危険だと言われています。今日もあのうるさい熊鈴のチリンチリンの音に悩まされなければいいのですが。
登山口からしばらくは、道が整備されており歩きやすく竹林の中をおしゃべりに花を咲かせながら進んでいくと「青葉山・山頂まで1.8km」と書かれた、りっぱな道標が出てきました。「たった1.8qか」と思ったかも知れませんが「○○富士」と名が付く山ほど頂上に近くなると急登であることは、みんな体験済みですので慎重に鳥居まで進んで行くと残雪があり思わず、雪の上に乗り記念撮影をしました。この鳥居から先が「妙理大権現」の神域ということなのでしょうか。
だんだんきつくなってきます わー トカゲや やや わー ヘビや やや きついけど楽しいよ
階段登り派 岩登り派
さきほどまで整備されていた道も、木の根が多くなり急な登りも出てきて三点確保が必要となってきました。
少し足が滑っただけでも命取りになるような急勾配です。「あっ!見つけた!」雪溶けあとの地面から可憐な花をくろねこ花博士が見つけたようです「イカリ草にキブシ、サンシュウもあるわ!エンレイ草にミヤマカタバミ、それにスミレも沢山あるわっ!」まるで乙女の様に高山植物を見つけては、その都度私達に説明をしてくれました。
デコボコした岩に、木の根が張り、それを手がかりに前に進みます。ところどころロープも張ってありました。「いつ張ったかわからないロープには頼らない!」 リーダーの声が飛びます。岩場を登る場面も何度かあるのです。
鉄製のロープが並んで架かっている箇所もありました。低い山なのに何と難しい山なのでしょう。倒木が道をふさいでいるところもあり、またいだり、くぐったりとまるでアスレチックみたいで楽しくてたまりません。
花を愛でながらゆっくりゆっくり 登山道を塞ぐ朽ちた大木 古い祠跡
急に広い場所に出て、地図上に書いてある「古い祠」到着です。到着が10時45分で登山口からわずか1時間で奥の院に到着したことになります。古めかしい石の階段の上には灯籠が二基と、妙理大権現の祠がありました。祠に近寄ってみると、権現に頑丈そうな柵がしてありました。(熊防止)この石段を利用して記念撮影をしようと姫の提案で上から順にみんなで座っていると下山してこられた男性が私達に手を合わせてくれました(そんなわけあるかいっ!うしろの権現様に手を合わしたんじゃ〜!)スミマセン
妙理大権現階段で 西峰の山頂で
木立の間から内浦湾が見えます これを上がれば西峰です 西峰広場から山頂へ 天の橋立てと勘違い
山頂はまだ上のようです。先へと進むと、奥の院からわずかの距離で西峰と言われる西権現到着です。りっぱな山小屋もありお社もあり、振り返ると松尾寺が小さく見えます。リュックを降ろし、更にそびえ立つ岩場の上にある頂点(692メートル)にはロープが架けられておりかなりきつくなっています。岩登りで得た知識を使い岩場をよじ登ると最高の眺望が待ち受けていました。
感動の360度の大パノラマです。「あっちが天橋立方面やな」 そう言うと姫が股覗きをはじめました (こいつはアホやで!)
青葉山西峰山頂から北の方角 内浦湾を望む 中央下部左は神野浦、湾右中央の白い建物は高浜原子力発電所
若狭湾がくっきりと美しく蒼くまぶしく輝いています。登ってきた方を振り返ると、眼下に山並みが続きまた別の方向を眺めると、若狭湾が目の前に広がります。美しい入り江には家が建ち並びおだやかな白い波が打ち寄せられていました。空の雲は青く、飛行雲が白く流れていました。東北で大震災で打ちのめされた町並みも、こんなに穏やかだったんではなかっただろうかと自然の威力に身震いさえ感じずにはいられませんでした。
どうか一刻も早くこの様に美しい町並みを取り戻して下さいと海の彼方にお願いしたい気持ちになるほどに、東北によく似た光景でした。
西峰から東峰の間はこのルートの中で一番楽しいところです
岩のトンネルあり、梯子あり、ロープあり、馬の背あり、草つきあり、木の根梯子あり 楽しさの凝縮です
ここを上りきれば東峰の頂上です 東峰の頂上で記念撮影
ここでの時間は11時とまだ早く、先客の団体も大勢いることから東峰と言われる青葉山で昼食休憩を取ろうと言うことで雪渓の残る斜面やハシゴの岩場を通過して11時40分、青葉山(693メートル)に到着です。ここには三角点はありませんので、こだわりの「デンの記撮影会」はありません。
お国訛りからすると福井地方の方とお見受けする登山者も一緒に休憩をされており、時折私達の記念撮影のシャッターを押して下さいました。この方達は赤坂山に挑戦したいのだが、まだ雪が深くてためらっている事や、我々が高島トレイルを制覇したことを話すと羨望の眼差しでコースについて色々質問をされており、くろねこさんとオリオンさんが親切に対応をされていました。
時々、姫が杉やヒノキの葉、枯れ木などを収集しながら歩いていてみんなが気にし始めました
「一体なにに使うの?」「こんなところで拾わなくても」との質問疑問に姫は「5月11日から春の全国交通安全週間が始まるでしょ。此花の決起大会の時に技能コンクールの寸劇を再び披露するのに小道具として使いたいの。今までの小道具は雪の結晶が使われていて春先には使えないの」
そう言うことで芝刈りの婆さんみたいにリュックの背には芝をくっつけて歩いていたのです。

さあ腹ごしらえも終わり、下山をしようと言うことになりましたが結構、登ってくる人が多く、登り優先のため交わすのに時間がかかります。登山者達は、みなダラダラと汗をかき、青息吐息で登ってきます。
そんな人を尻目に爽やかに下山をするのですが、これがまたきつ〜いのなんの、登ってくる人達の青息吐息が理解できました。
東峰からの下山路 高野の集落へ降ります 下山路にある祠 分岐路
下山路の東屋 若狭湾を背に
速度を出しがちな下りは膝を痛めることが多いため、ゆっくりと速度調整しながら、杉の木立の中を下り、時には花とたわむれ、時にはマツボックリを拾い、1時間ほどで高野集落にでましたが、今寺集落近くで「巡礼コース・松尾寺はこちら」と看板がありましたが地図に忠実に歩こうと言うことで山菜などを見つけながら歩いていると、畑仕事をしていたおばさんが畦道を走って近づいてきて「この先は行き止まりじゃ。上の道を行きなさい」と親切に教えてくれて、村人の親切に感謝し、すぐに軌道修正しました。ここから松尾寺駐車場までの1時間20分アスファルトの道を青息吐息で歩くこととなりました。やっぱり土の道はいいなぁ!アスファルト嫌い!

車に戻り、あとは西舞鶴インター近くにある温泉に入り、道の駅「とれとれ市場」に立ち寄り、若狭名物の串刺しにした焼きサバを購入し「今夜の夕食はみんな焼きサバ定食〜!」といいながら誰一人眠る人もなく楽しかった山行に花が咲き、かと言ってドライバーの妨げになるほどのおしゃべりもなく快適に大阪に戻りまたの出会いを約束し、それぞれ家路に着きました。
みんなの感想
オリオンさん
西峰からの入り江・湾の眺めは最高でした。東峰もそれなりに良かったですが私としては西峰の方が良かったです。
ミマッチ
今日は楽しい山歩きでした。岩もあり花も綺麗でした。私が一番気に入ったのは「アオキの赤い実」がとても印象的で綺麗でした。
ベガさん
天気がよいのが山歩きには一番ですね。コースも変化があり野草の名前も教えてもらえ、ひとつでも名前を覚えて帰りたいです。
来年まで見なかったら忘れそうなので、春のうちにもう一度連れて行って下さい。
くろねこさん
残雪あり、早春の花に出合えて楽しかったです。
靖ちゃん
若狭富士は天気もよく、眺望が日本海からの景色も良かったです。春の山は、お花が一杯見られてうれしいです。
junkoちゃん
良い山でした。もう一度行きたいです。よろしく。
ぽちさん
松尾寺から青葉山のコースは見晴らしも良く天気もよく、かわいい花とも出合えてよかったです。若狭湾の眺めは最高でした。
ひめ
リュックが軽やかで、足取りも軽く、大好きな岩場の通過もあり、変化に富んだ山登りを味わいました。
心残りはイタドリを見つけながら「山菜取り禁止」の看板を目にしたことでした。イタドリ姫としては悲しいよ〜!
ジョン
下手な運転で申し訳ありませんでした。
最近山行スタイルが乱れてきています。歩行順、荷詰、読図、無責任な発言など、お互いに再確認してください。
登山教室で学んだことや本で読んだことを思い出しながら正すべきところは正してください。


参加された方は上記のMAPをよく読んで実際の地形を思い出しながら確認してください。
文:美智子姫00000 写真/GPSデータ:鹿島秀元