2015 「蓬莱峡で初めてのクライミング体験」 その1
「登山者はみんなアルプスや遠征登山に出かけていてゲレンデは貸し切りだよ」
お互いが百名山ハンターと言うこともあって歳の差はあれど平ケ岳登山の初対面から意気投合した若いカップルがいます。
六甲全縦走の応援や互いに未踏の山を一緒に登れたら「いいねっ!」など仲良く親交を温めていました。
今回は四国の剣山と石鎚山に登るために帰り道に大阪に寄ってくれると言うのです。
栃木名物のようです 美味しいぎょうざ マムートの帽子だよ
5月2日午後、チャイムが鳴り、見覚えのある顔がニョキッ!。とにかく荷物を一旦車から降ろしくつろいでもらい滞在中の予定を話し合うことにしました。2泊3日我が家に宿泊しクライミングのイロハを覚えたいと言うのです。
事前にそのことを耳にしていましたので「わかった!でも道具は何も揃えなくていいよっ!こちらに全部あるからね」
クライミングが続けられるかどうかわかりませんので、とにかく体験してみて、それから購入しても遅くはないと考えての事です。
実際に私たちは1年間はクライミングシューズを履くことを禁止され登山靴で岩場の登攀下降の練習をしました。1年経過し、自信が付いてから必要最小限の品を揃えることを許可されたのです。
こんなの結べない…甘えるなッ うんウン できたできたできたよー
しかし宇都宮から来た若者は沢山の荷物の中に「好日山荘」の大きな紙袋が混じっていました。「神戸の店に寄って買っちゃいました」
袋の中にはヘルメット、ハーネスなどの登攀道具が2組・・・おっと? 買っちゃいましたね? (やる気なんやね!)
ゴルフでも、釣りでも形から入っていく人がいますが彼らもそのタイプの様です。並々ならぬ意気込みに圧倒されそうでした。

夕食にはまだ時間が早いのでジョン師匠のロープワーク講座をみっちりと脳裏に叩き込んでもらいました。
まずは何はなくとも「8ノット」結びの特訓です。これが出来ないと前に進めません。ロープ講座は奥が深く興味が湧けば果てしなく延々と続きます。
質問もあったり階段を使って実技をしたりと受講生2人は熱心に耳を傾けていました。あまりの熱心さに師匠が気持ちをほぐそうと冗談を飛ばすと「冗談は言わないでください!。真剣なんですから・・・」と、トモちゃんに言われるヒトコマもありました。(笑)

夕食は宇都宮の有名店から届いたギョーザを酒の肴に(本当は5月5日着を指定し自分たちが宇都宮に向けて帰った後「泊めて頂いて有難う」のお礼のつもりで送ったのだそうです。しかしなぜか3日に到着したのだそうです)そんな心憎い気遣いに感動しつつ春を告げるイタドリもテーブルの上に並び、ケンミンショーで取り寄せた話題の「とり味噌鍋」を囲みました。大勢で食べると食も進みますね。美味しかったです。
翌日は天気も良さそうなので予定通り蓬莱峡に行くことにしました。蓬莱峡は岩場のグレードが、初心、中級、上級と色々揃っていて
ロープを移動しながらレベルを上げていくことのできる絶好の岩場なのです。
電車で宝塚駅で下車。宝塚から9時15分発のバスに乗り「座頭谷」のバス停まで行きます。しかし出発前にバスの運転手さんが「生瀬で大きな事故があり渋滞しています。この状態ですといつ発車できるかわかりません。ご了承ください」と車内アナウンスが流れました。 
 バスの中でも結びの練習 事故現場 
 前方を見るとなるほど車がピタリと止まっています。このアナウンスを聞いた登山者は「降ります」とバスを出ていきました。
ジョンが「しゃあないなぁ。電車で西宮名塩まで行きタクシーで移動する方法もあるでぇ」と提案したのですが姫が首を縦にふりません。
どうも事故現場が気になるらしくカメラを片手にバスの前の座席に移動しました。仕方がないのでいつ動くかわからないバスの中で待つ覚悟をしました。たったいま起きた事故の様です。パトカーや救急車もまだ現場に停まっているのがよく見えます。
蓬莱峡の全容です
しばらく待っていると少しづつ車が動き始めました。車線をふさいでいた事故車両が道路脇に移動された様子です。事故車両の横を徐行運転で通過したのですが電柱が2本なぎ倒されていて乗用車の助手席側は大破しています。「助手席に乗っていたら命は無いなぁ」そう思わせるほどの大きな事故でした。
「知るべ岩」を過ぎ「座頭谷」のバス停で降車し、帰りのバス時刻をチェックした後にゲートをくぐりました。前回来た時には入口に不法駐車の車が5台ほど停まっていたのですが今日は全く駐車されていませんでした。「きっとみんな今頃はアルプス方面に行ってるんやなぁ」
文:美智子姫