中央アルプス 空木岳
●第1日目(9月7日・月曜日) 晴れ 移動日 駒ケ根高原家族旅行村でケビン泊
岳友のお祭り野郎チームから「9月6日の週に夏休みが取れたよ」とメールを貰いました。
「どこか一緒に山登りしましょ!」すぐに、すぐに決定しました。去年四万十川に行く計画が流れてしまいましたので久々の再会です。登る山を空木岳と決めました。今回は山には登れませんが高原の空気を吸いにポッチーも同行します。宴会場所として駒ケ根高原家族旅行村でケビン泊と洒落込みました。大阪を午前8時に出発し、北陸道、中央道を経て駒ケ根インター出口を出ました。恵那山トンネル(8650m)も久々に通過です。ススキの穂が風になびいて秋の気配を感じ取れました。

お祭り野郎たちとの待ち合わせ時間には早いため明日の空木岳池山コース登山口を下見しようと言うことで宿泊先の「駒ケ根家族旅行村」を素通りし狭くて細い道を30分ほど走りました。「えっこんなとこにバスが走っているよ!」私達の前をマイクロバスが走っているのです。「まだ奥まで行けそうやね・・バスについて行こう!」バスは広場で停まりました。どこの団体なのかとバスの前に貼っている名前を見ると「木曽駒から空木岳縦走」と書いてありました。ツアー客のお迎えみたいです。運転手さんに「この先行けますか?」と聞くと「はいまだ奥に行くと駐車場があります」とのことでさらに狭い道を登っていきました。しばらく行くとトイレも備えたりっぱな駐車場に到着です。2台の車が停まっていました。登山口を確認して明日の心構えができました。
待ち合わせ場所はスーパー「ベルシャイン駒ケ根」です。「やぁやぁやぁ!」駐車場の1階と2階で互いに探し合っていたと言う奇妙な2年ぶりの再会です。スーパーで食材とビール・ワインをたっぷり購入しました。ケビンで前夜祭をしようと計画しています。四万十から取り寄せた鮎も持参、枝豆、イタドリも持参で酒の肴は足りそうですが夕食の用意の買い込みをし、宿泊先の駒ケ根家族旅行村に到着です。チェックインをしようとすると「3時からなので今は手続き出来ません。今するなら千円頂きます」「はぁ?大阪からピッタリ3時に到着するのは無理な話です」と言いつつ、ひとり千円なのか1棟で千円なのか説明不足。では時間待ちの時間が惜しいので手続き用紙を事前に書くので用紙をくれと怒りと嫌味をたっぷり込めてと言うと奥から責任者らしき年配のおじさんが出てきて「いいですよ。どうぞ」と言って部屋の鍵を渡してくれました。最初から気持ちよくそういってくれればいいのに・・・とにかく若い者はマニュアル通りなんだからとブツブツブツ(我々が到着したのは午後2時30分)
無事手続きを終えケビン3号へ移動。2階建てで布団や台所の什器も整い快適な3日間が送れそうです。荷物を置き、とるものもとりあえずビールで乾杯!枝豆やイタドリをアテにしながら炭火を準備し鮎とスーパーで買い込んだ新秋刀魚を焼きました。火事ではないかと思われるほどの煙を出しながら楽しい話が続き夜が更けていきました。私達がケビンに到着と同時に雨がポツポツと降り始めました。「明日が雨ならばここで飲んで食って騒ぎましょう!」「それもアリかなぁ・・とにかく用意して予定通り登山口まで行きそれから判断しよう」と言うことになり午後9時早目の就寝となりました。「こんなに早い時間から寝むれねぇよぉ~!」2階からそんな声がしていましたが消灯と同時に寝息があちこちから聞こえていました。
●第2日目(9月8日・火曜日) 雨 中央アルプス・空木岳」2,864 m 池
山尾根コース林道終点駐車場~タカウチ場~マセナギ~ヨナ沢の頭~分岐~空木平避難小屋(泊)~空木岳山頂~下山後駒ケ根高原家族ケビンにて大騒ぎ
空木岳(うつぎだけ)は長野県駒ヶ根市、飯島町、大桑村にまたがり、木曽駒ヶ岳に次ぐ木曽山脈(中央アルプス)第二の高峰です。1951年、中央アルプス県立自然公園に指定されました。『日本百名山』の著者である深田久弥が同著を執筆する際、木曽山脈南半分から一つ選ぼうとして南駒ヶ岳と空木岳とで迷った結果、最終的にはわずかに背が高いこと、そして山名の美しさから空木を選んだそうです。また山頂には、二等三角点があり、花崗岩の大きな岩が乱立。山頂直下の北東には空木駒峰ヒュッテがあり、その先の稜線上には「駒石」と呼ばれる巨石があります。東北東に広がる空木平カールには無人小屋の空木平避難小屋が存在します。山名は、春に麓の伊那谷から見上げた時、空木岳の頂上だけ雪が残っているのが見え、その残雪模様が卯木(ウツギ)に似ているためや、ウツギの木が多いことも由来だそうです。
雨はシトシトと降っています。「う~ん・・・微妙やなぁ。とにかく登山口まで行こう」
そう決断してみんな用意に取り掛かりました。午前6時ケビンでポッチーに見送られて下見をしていた池山コース登山口まで向かいました。最初の話では駐車場に到着したら雨の多少具合で行くか戻るか決めようとなっていたはずなのですが姫は行く気満々でリュックを背負いストックを持ち出発準備完了しているではありませんか!「え~っ?行くっすかぁ?」壱号、弐号は渋々登山靴を履いて出発準備を始めました。姫は既に登山届を出して後から来た松本ナンバーの青年に「一緒に行きませんか?」と誘っている様子です。青年は雨のために躊躇っている様子でした。雨は躊躇うほどは降ってはいません。
やっと決心がついたのか準備が整いました。「はめられたっすよ~」大笑いしながら四人勢ぞろいで登山口で記念撮影を済ませました。最初はゆっくりと登って行きます。しばらく歩くと姫が前のめりに転倒してしまいました。荷物が重すぎてなかなか起き上がれません。壱号に手助けしてもらい起き上がりこぶしの様にもとの姿勢に戻りました。「雨だからこうならないように気を付けて行きましょうね」
池山小屋の分岐手前に水場がありました。竹で作ったコップが2個おいてあり美味しい水を頂きました。水場を過ぎると本格的な登山道になります。尻無から先は尾根を進み、大地獄・小地獄と少々危険な岩場歩きとなります。途中で休憩をしていると15人ほどの団体が下山してきました。ツアー登山の様子でみんな無言で通り過ぎていきました。添乗員らしき人が「3日間雨に降られて困りましたよ」ああそうか・・それで楽しそうな顔をした人が誰もいなかったんだ・・・
大地獄・小地獄と名前の通り危険なヤセ尾根が続くのですがこれがまた楽しいのです。転落防止や滑落防止対策なのか、至る所に階段が整備はされていて、その高さが足の短い私には苦痛でした。小地獄を過ぎると迷尾根と看板があり木の枝で通行止めの柵らしきものがしてありました。きっと過去にここで迷ったのでしょう。たしかに踏み跡があります。 
空木平へと入っていきます
到着でーす
きつい道が続くかと思うと突然平らな散歩道の様な緩やかな登山道が少しの間続き「分岐」の看板に到着です。「空木平避難小屋まで500m」と書いてあります。「もう着いたも同然やな」足取りも軽やかになりました。雨が止み、空木岳の頂上や駒峰ヒュッテが見えてきました。「頂上は明日の朝踏もう」そう決めていましたので無理をせず避難小屋のドアをノックしました。誰もいない様子です。せせらぎで水を汲み合羽を脱ぎ濡れた衣類を乾かします。乾かすと言っても乾燥室があるわけではなく土間のハンガーに掛けるとポタポタと雨がしたたり落ちていました。 
それぞれがコンロを出し思い思いのランチメニューで、まったりとした午後のひと時を過ごしました。突然雨音が強くなりました。「いい時に到着したなぁ。荷物を置いて頂上へ向かっていたらこの大雨に遭うところだったね」

ランチの後は寝袋に入り芋虫の様にまぁるくなりお昼寝をしました。そうそう、この小屋には物騒な話が飛び交っていますが万が一、出たとしたら我々の訪問を喜んでいるのだろうと言う話にまとまりました。一晩中ライトは付けっぱなしにして眠りました。空木平避難小屋は清潔でとても素敵な小屋でした。(協力金1,000円)
 今から山頂を目指します  カールの中を登っていきます
空木平の中の避難小屋が見えています 駒峰ヒュッテ
頂上は暴風雨です
暴風雨でカメラがトラブルを起こしてしまいました
頂上から降りてきました
 小屋に別れを告げて下山開始です
怪奇な噂に振り回されつつも昨夜は何事もなく無事に朝を迎えました。
小雨の音を聞きながらゆっくりめの朝食を取り荷物をデポし空木岳の頂上を目指します。避難小屋から約40分ほどで駒峰ヒュッテに到着します。頂上はさらに100mさきにあります。快適に登りましたが頂上は予想以上の強風で「デンの記」大好きの姫も「飛ばされるから」と岩にしがみついたまんまストックの先でデンをしていました。頂上滞在わずかに2分ほどだったと思います。帰り道に駒峰ヒュッテの中を覗きました。誰もいませんでしたが、この小屋も新しくて清潔で居心地良さそうです。避難小屋に戻り、もと来た道に向けて出発です。
駒石の分岐まで帰ってきました 大地獄・小地獄まで帰ってきました マセナギまで帰ってきました
 尻無まで帰ってきました  水場まで帰ってきました  駐車場まで帰ってきました
相変わらず雨は降りづいています。子地獄、大地獄も難なく通過、池山小屋分岐の水場でレーションを食べて午後1時過ぎには登山口到着です。「ビールが目の前にちらついている!」とのこと。足取りが軽いはずです。今夜は山頂制覇の祝杯です。帰り道にスーパーに立ち寄りビール、日本酒、肉などを買い足してケビンに戻りました。「えらい早かったですなぁ!」とポッチーの出迎えを受けました。「まず風呂に行こう」駒ケ根家族旅行村の中にある「こぶしの湯」で汗を流しビールでまずは乾杯!話題は「おばけ」の話で盛り上がりました。そりぁもう・・・翌日の行程は帰宅するのみなので夜の更けるまで騒ぎました。「こんなに大声で笑ったのは久しぶりだなぁ!」酔いもほどよく回り「もう寝よう」と布団に入ってからも1階と2階で会話のキャッチボールは続きました。たぶん私がいの一番に爆睡したと思います。ポッチーの一言「避難小屋のおばけの話もこわいけどワシかて強風が吹き荒れて屋根にドングリが落ちて誰が来たのかと勘違いしこわかった~!」 
登山口まで帰ってきました
●第4日目(9月10日・木曜日) 晴れ 大阪へ、横須賀・横浜へ
遅くまで酒を酌み交わし久しぶりに笑い声の絶えない夜が過ぎ、雨あがりのさわやかな朝を迎えました。温かいご飯とみそ汁が出来ています。突然、弐号が登山口にウエアーを忘れたことに気が付き朝食は、しばし、おあずけで登山口まで車を飛ばしました。たぶん登山者はいないはず、あづま屋の目立たぬ場所に掛けていたので紛失はしてないだろうと行って見ると駐車場には既に7~8台の車が停まっていました。ウエアーは無事持ち主の手元に戻ってきました。買いなおすとン万円らしいです。よかった。よかった。

朝食を済ませ、コーヒーの代わりに甘酒を飲み、残ったビールやおにぎり争奪合戦をすることにしました。愉快な仲間の楽しいこの空気久しぶりだなぁ!じゃんけん大会をしそれぞれに握り飯を握りしめ、いよいよ名残惜しいお別れの時間がやってきました。部屋の清掃を済ませ3泊したケビンの前で記念撮影をしました。「また会おうね!」「元気で生きてたらね!」「次に登る山を決めといてね!」口々に別れの言葉を発しチェックアウトを済ませ寄り道もせずまっすぐに帰宅しました。ほぼ同時刻に大阪着、横須賀・横浜着だった様です。色々なことがありますが互いに絆は、そう簡単にもつれたり切れたりはしません。それどころか以前にも増して強くなった気がします。素敵な出会いに乾杯!
みんなの感想
●お祭り野郎壱号
無理のない快適なプランをして頂きどうもありがとうございました。本当に物凄く楽しかった!まだまだ今日の朝までのオモロ余韻に浸っています。本当、最高でした。明日からまた南アルプスに行くんだから、まったく本当に恐れ入り屋の鬼子母神です。天候に恵まれて、怪我も事故もなく楽しめることを心から祈っています。最高の夏休みでした。ありがとう!
●お祭り野郎弐号
お疲れ様でした。アタクシはワンコに邪魔されながら自宅で片づけています。小降りですが雨なので洗濯物乾かないだろうなぁ!あさってからの南アルプス山行楽しんできてくださいね。またそのうちご一緒しましょうね~。ありがとうございました。
●ひ め
誘眠剤と耳栓持参で曰く因縁付きの避難小屋に泊まりましたが3人の心強いボディガードのおかげで一番先に眠りに付きました。それもそのはず眠りそうになつた人がいれば「まだ寝ないで~!」と起こしたのですから(笑)去年の四万十川カヌー計画がキャンセルとなり2年ぶりの再会でしたがそんなブランクを感じさせない楽しい山行となりました。いつも感じていますが「山はとにかく荷物が軽い方が楽しい」と言うことを今回も強く感じた山行でした。今後も自分の体力にあった山行を楽しみたいと思っています。
●JON
雨の中の山行でしたが楽しい一日でした。雨で遭難も懸念されるような一日でしたが、メンバーは奥秩父山域でレスキューチームに名を連ねる面々、これくらいで事故るような軟な連中でもなく、久しぶりに楽しい思いをしました。
写真:美智子姫●●