ウオーキング 10年の締めくくり




















平成10年の秋だったでしょうか 健康保険組合のすすめで 初めてのウオークに参加しました。けんぽれん主催 大阪府歩け歩け協会主管運営の 「箕面ウオーク」 でした。
「温泉割引券付き」 これに目がくらんで参加しましたが 現場に着くとなんとビックリ ドシャブリの中を700人を超える人達が箕面の滝道を歩いていました。車を箕面スパーガーデンに停めてから歩いたのですが いま振り返ると 歩く装備もジーパンに折りたたみ傘の出で立ちでした。ウオーカーの皆さんから見ると「ハハーンこの人たちは素人だね」 と丸わかりの恰好でした。モンベルもゴアテックスも知らない時代のことです。この時、受付で「立山登山にいきませんか」の一言に添えて「立山登山」の雨に濡れて破れかけたのチラシをいただきました。そのチラシを大切に仕舞いバージンウオークを終えたのです。
 
それから約10年の間 ウオーキングにドップリと浸かりました。おもしろかったです。何と言いましても会社ではできない体験をさせてもらえるという新鮮さが、ウオーキングにのめり込むことに拍車をかけたのです。夫も友人も巻き込んで華々しくウオーク人生をスタートさせました。

何度か例会に参加するうちに スタッフの中にいた私の母親ぐらいのおば様2人の目に留まり 「あんたら手伝う気ないか?」 とお好み焼き屋さんで勧誘合戦、食物につられたちゅうわけで いつのまにか新米スタツフとなっていました。何とそのおば様達は前の会長夫人と前の副会長だったことが あとでわかりました。
 「コンピニでコピーして来て!」 「これ持って!」 「あれ持ってきて!」 「これ事務所まで運んで」 と矢継ぎ早に繰り出してくる指示に、何の抵抗もなく愉快にパシリ役を楽しんでいた時期もありました。

暫くして中型バス3台で大台ヶ原に行くという企画がありました。大阪府歩け歩け協会のバスウオークの始まりです。その時 友人は右手の親指に大怪我をし手術で14針も縫って3日目ことだったのですが、「家にいても痛いのは一緒」と うずく手を抱えバスの担当となりました。これがガイドもどきのはじまりです。スタツフの方が 「コイツは使えるかも」 とヒソヒソと話しておられました事を覚えています。(すでにその時のリーダーさん数名は退会されています)

参加者の安全の役に立てばと、赤十字社の実施する救命救急講習に1週間通ったり、消防署の救命救急普及員の資格をとったり、AEDの受講したりもしました。それに合わせて個人で無線器も導入しました。

バスウオークでは平成12年の 「岸壁の母・舞鶴ウオーク」 に始まり 補助席も満杯の「関ヶ原ウオーク」 「養老の滝・孝子伝説ウオーク」 「坂越・赤穂歴史ウオーク 平成13年には「尾張富士」にもいきました。ここでは「大阪府歩け歩け協会」と願い事を書いた石をリュックに詰め 山頂の神社に奉納したり 「鈴鹿峠ウオーク」では 山賊やら鳥追いや三度笠の旅人やらの出で立ちで歩き拍手喝采をあびました。「赤とんぼの里・龍野」ではヘルメットにトンボをつけて皆さんに楽しんで頂きました。平成17年の「吹矢ふるさと村ウオーク」では廃校の校庭を利用してもんぺ姿で 「昔懐かしい卒業式」 をしたりしました。「鯖街道・熊川宿ウオーク」 では参加者全員に 「鯖」 のオブジェをつけていただき 寒さに負けない元気ウオークをしました。 地元の人達がびっくりするほどの鯖街道ウオークを致しました。「篠見四十八滝と黒豆ウオーク」 では、ややきつい滝道を登り みんなから怒られると思いきや「きつかったけど楽しかった」と以外に好評な反応がかえってきたこともありました。

バスの下見は34回中の20数回は我々が担当し その都度 下見の時に資料を集めて 地元の人から話を聞いて 「ガイドもどき」 の説明に使いました。ささいなニュースでも気に入った内容であれば大きく大きくして おもしろおかしく話しをしてバスの中を湧かせました。「鳥取砂丘とラッキョの花ウオーク」 の下見の時は砂丘の人気者「ラクダの純ちゃん」に乗せてもらいました。




















特別例会(宿泊付きバスウオーク)も驚くことに全部制覇しています。じゃあどれが一番思い出に残っていますかと問われると 「白馬岳登山」 だと迷わず答えることができます。トラブルもありましたが、そのトラブルがエネルギーに変わり、自信につながりました。
山を登る技術と山に関する知識がなければ皆様を安全に案内できないことを知り 谷歩きやロッククライミング ロープワークも訓練しました。
12本爪のアイゼンやピッケルを使う雪山のテクニックも習得しました。

お昼の歌も私が考えだしたことなんですが協会のトップの方達は容認してくださり いまでは「歌のおばさん」 と声をかけて頂けるようになりましたが 「歩けに歌はいらん」 と陰口を叩く参加者や面と向かって嫌味を言う参加者 非協力的な方達の意見に臆することなくスタートし 続行できたことを思うと凄い前進です。沢山の思い出をもらった大阪府歩け歩け協会には心から感謝をし 第16回総会を終えた今ウオーキングを始めた10年間を感慨深く振り返ってみました。
歩けを通した人と人との出会いは 良きにつけ悪しきにつけ自分自身に磨きをかけてくれました。まだまだ光輝くところまでは到達していませんが 「可能性」 を残して更なる前進をしたいと思っています。
ご愛読ありがとうございました。