新春登山 風吹岩 2019.01.12

亥年に猪に会いに風吹岩へ
十日戎も過ぎた薄曇りの12日、誰からともなく「歩きに行きたいね」とラインの交換がありました。お正月に喰ってばかりのなまった身体を引き締めたい思いはみな同じの様です。ウッチーは海外にスキー遠征でしたが熊野古道メンバーが集合し、新年初歩きとなりました。ポッチーはゴールの新年会会場で合流です。
いまにも降り出しそうな雲の厚い空ではありますが距離も短く昼には下山するだろうと弁当も持たずに歩き始めました。

高座の茶店までの長い道のりで早くも汗が吹き出しそうになり、途中でダウンを脱ぎ衣類調整です。ジョンは風邪気味の様で元気がありません。しかし美婆3人に励まされ元気な足取りとなりました(美婆?・・笑  JONの声 余計に疲れたわ、翌日は寝込みました
阪急芦屋川駅の広場には土曜日なので人で溢れかえっているだろうと思っていましたが天気を危ぶみ待機なのか、わずかな登山者の姿しかありませんでした。
それでも雪山に行くためのトレーニングなのかピッケルをザックに刺して私達を追い抜いて行く登山者もいました。途中のお屋敷の庭にサクラが咲いていました。
芦屋川沿いは冬枯れです 今日は人が少ないです 衣類調整 高座の滝は水少なし
そう言えばしばらく雨が降っていないためなのか高座の滝の水量は少なかったです。お稲荷様に「今年も安全に歩きます」と挨拶を済ませました。地獄谷方面を覗くとアイゼントレーニングの人達が準備をしている様子です。私達は珍しく地獄谷には下りずに高座谷コースを進みます。
地獄谷を左に見ながらロックガーデン中央稜を上がっていきます
第一堰堤で高座谷へ入ります
足取りが重いなあ ジム通いが日課のjunkoちゃんは元気 ミツバツツジが狂い咲き?
高座谷の入口に、いつもいるイノシシ達が不在です。「今年は亥の年だから挨拶廻りに忙しいんちゃうかぁ?」と言いながらイノシシの寝床を通過。

山は冬枯れの時期なので水墨画の様な地味な風景が続きます。台風21号で被害に遭ったのか、倒木や立ち枯れている大木も多くありました。時折見つけたスミレや狂い咲きのミツバツツジなどの発見もあり、賑やかに楽しく歩けました。
キャッスルオールの分岐で「おっ!」と声を上げてしまいましたが自転車の青年と遭遇しました。「デコボコ道を偉いね」と言いながら、自転車を囲んで記念撮影をさせて貰い後ろ姿を見送りました。しかし担いだり、転ばしたりととても大変そうでした。お名前はI.Dさんだそうです。
ダルマ岩の前で記念撮影…しかし元気なお年寄りです 冬枯れの道は見通しがきくので、それなりに良いですね
 猪にさわってはいけません  1分間の動画です 最後までお楽しみください
まもなくすると魚屋路に出て風吹き岩めがけて行くと、中央稜から来た人達が騒めいていました。イノシシ出現です。大きなイノシシが悠々と歩いていました。猫も犬もいてミニ動物園状態です。爺婆の団体がエサを差し出しそうになったので制止すると可愛そうだからと言います。
「そんなに可哀そうと思うなら自宅に連れて帰ってあげて下さい」と言っておきました。「餌を与えないで下さい」と書いてある看板が読めない様です。

賑やかな爺婆グループが立ち去ったので、ゆっくり行動食を食べようとリュックのファスナーを開けるとすぐにイノシシが足元まで寄ってきました。
あげるわけにはいかないッ!仕方ないので別の場所に移動し休憩を取り直すことにしました。 
休憩していると、さっき登って行ったばかりの青年が降りてきました。どうしたのかと尋ねると「イノシシが・・・」と言いながら下山して行かれました。ひょっとして怖かったの?
休憩を終えて、さあ出発しようとした途端にジョンがコロコロとリュックもろとも回転しながら落ちていき大きな岩でやっと止まりました。「七転び八起きで縁起がいいやっ!」
どこも怪我がなくて良かったです(膝を擦りむき血が滲んでいましたが‥)六甲山と言えども、些細なことで大怪我に繋がります。油断せずに歩きましょう。
切株です 保倉神社まで下りてきました
本殿の西側にある神生岩 保倉神社 本殿
保倉神社が見えてきました。いつもは梅林の中を通過して下山するのですがまだ蕾も硬く、保倉神社にお詣りをして帰ることにしました。保倉神社は殊の外立派で驚きました。正面には大和武尊の大きな像が立っていました。灯明台の神火は「灘の一つ火」と呼ばれる常夜灯だそうです。その言われは、日本武尊が熊襲遠征の帰途、夜に航路がわからなくなった時、保久良神社の灯火が見え無事に難波へ帰りつけた事にあり、以来 「沖の舟人 たよりに思う 灘の一つ火 ありがたや」の古謡通り、広く崇敬され、航海者の一針路となっていたそうです。
保倉神社から「ニュー汐屋」に電話をして「静かな席5人分」を予約しました。予約が取れた所でポッチーに電話をして「ニュー汐屋」で合流し新年会となました。
阪急電車・岡本駅にゴールだあ 梅田の「ニュー汐屋」で散々飲んでお一人様2000円 あとは姫払いだあ
阪急電車・岡本駅 カンパーイ 生まれて初めて持つお銚子とお猪口…とてもカラーでは見せられません
ジョンが風邪気味のためビールより熱燗が良かろうと頼むと徳利だけが来て盃がない!何ちゅうスタッフやと文句を言おうとしましたがベトナム系のアルバイト生、ジエスチャーでやっと通じて盃到着~。熊野古道最終に向けて成功を祈って乾杯をしました。
 ●ひめの感想
地獄谷以外のコースを歩いたのは久しぶりで、とても新鮮で楽しく歩けました。2019年の本格的な歩きはこの日が初めてです。
熊野古道ラストコースとなる伊勢路が終わったらどうしようかと思案中です。
山歩きは続けたいものの「どこに行きたいのか?」と問われれば浮かんできません。行きたくないのかと勘違いされそうで、困ったものです。
いままでは混雑を避けて見どころを避けて来ましたが、これからは人混みを我慢してシーズン真っ只中を歩くのも
おもしろいかも知れません。車での移動が出来なくなりましたので電車、バスを駆使しての計画も案外面白いです。
まずは「安全登山・安全ウオーク」を心がけたいと思います。
 ●ポッチーの感想
もう歩いたり、登ったりすることは叶わなくなりましたがゴールで合流して皆さんのお話しを聞きながら一緒に歩いた気分になっています。
山行中の道中からの写真の送信や帰りの列車の時刻表の送信などありがとうございます。
体力の回復は叶いませんが「体力の現状維持でゴールで参加」を楽しみにしています。
 ●JONの感想
気が付けば73歳。登山のグレードはだんだん落としてきています。これからはクラス3程度のラインを楽しまなければいけませんねえ。万が一ややこしいところで遭難でもしたら「70過ぎてどこに登ってまんねん」てなことを言われないように しなければいけませんね。「どこに行きたい」と尋ねたら「どの山に登りたい」と応えてください。
たぶん「そんな山無理や」って応えるでしょうけど。
 文:美智子00