2025
 
「須磨アルピニストの会」 孤高の人 加藤文太郎も通った 高倉の400階段 回避ルート~須磨アルプスへ
須磨アルプスと言えば高倉の400階段を登らねばたどり着けない。膝痛を抱える私には到底無理なコースです。しかし聞けば同行する人達全員膝に問題を抱えている人達ばかりだと言うのです(笑)ならばあの400階段を登らずに楽に行く方法はないのかと資料を探していたらあったのです。しかもあの有名な加藤文太郎が六甲全山縦走に利用したと言う名付けて「文太郎道」これは行くしかあるまい!
『加藤文太郎の時代には高倉の400階段は無く、文太郎は鷹取の三菱工場に勤務しており 朝早く塩屋まで歩き、そこから六甲全山縦走路に入り宝塚まで歩き電車に乗らずにその日のうちに鷹取の社員寮に帰ったそうです』
山陽須磨駅前バス停で 「えっ。高倉台5丁目に行くには」 何処行きに乗れば良いの? これが今回の山行の始まりでした。最初にバス停に停まったバスの運転手さんに訪ねると車両前部のドアを開けて丁寧に対応してくださいました。「此処ではなく少し前のバス停でお待ちください」外にまではっきりと聞こえるようにインカムで教えてくださいました。あー良かった良かった。
気持ちよくバスに揺られて10分 「次は高倉台5丁目高倉台5丁目です」 車内放送を聞きながら前方を見るとさつき橋の上に懐かしい顔が見えました。
▲ 高倉5丁目の さつき橋 ▲ うっちゃん ▲ ひめ ▲ 寛さん
朝の挨拶もほどほどに、さつき橋を渡ってしばらく行くと 文太郎道という尾根道にはいっていきます 此処から初心者はビビるかもしれない急登です。
文太郎尾根を行きます
文太郎道はなかなか手強い尾根道でした アクシデントがおこり尾根から外れるようなことがあれば大怪我です 一歩一歩靴裏を傾斜に合わせて打ち込みながら登っていきます
足元を置くだけではズルっと滑ります 高倉の400階段を登ったのと同じ標高にある栂尾山の木造の展望台は 下のさつき橋から見えるため大したことはないと考えますが なんのなんの手強いです
何を隠そう・・私の山登りのきっかけはこの新田次郎の「孤高の人」の主人公の加藤文太郎に憧れたからであります。そのため北鎌尾根から槍ヶ岳の穂先を目指す荒行も体験しました。
北鎌尾根の先輩から「北鎌なんか50歳過ぎて行くところとは違う」 と言われ 「ほな60歳過ぎてからいったろか」 と闘志を燃やし もう12年経ちました。
夫は膝痛なのに大丈夫かとかなり反対の意思を表しましたがそこは・・・行くしかありませんでした(強引だね)しかし文太郎ちゃんとの御縁ですからね。

尼崎駅でひとり合流し、須磨駅からバスに乗ったその先で、もうひとりと合流し見上げるは「高倉の400階段」しかしこの日は階段は登らず文太郎道を歩きました。須磨アルピニストの会はクライミングの達人や山岳会の会長の経歴を持つ人達ではありますが加齢に伴い私達と同じ体力になったとの事(?)寄る年波には勝てませんね。
▲ 栂尾山の山頂です
スタートしてから40分ほどで栂尾山に到着です。文太郎道は想像以上にきつかったものの岩場や木の根道など山を登ってい感覚が味わえて楽しかったです。栂尾山で汗をぬぐい展望を楽しみレーションを頬張る予定でした。ところがレーションのミカンがコロコロと登山道を下っていくではありませんか、「待って~!」追いかけましたが姿が見えません。登ってきた登山者にも聞きましたが知らないと言われどこに消えたか貴重なミカン・・😢何処へ
▲ 次のピーク横尾山に到着です
▲ 横尾山から見た阪神高速 月見山のカーブ
▲ 横尾山から岩を掴み、鎖に体を預けながら下っていくと前方に岩の塊が見え隠れしだします
そしていよいよ須磨アルプスが遠くに見えてきました。いつ見ても素晴らしい景色です。兵庫県にこんな素晴らしい場所があるとは誰も想像できないのではないでしょうか。芦屋のピラーロックよりもゴツゴツしており、もう胸がわくわくしてきました。
心配なのは強風です。前回来たとき、馬の背あたりで強風に遭い落っこちてしまいそうになりましたが、幸いなことにこの日の風は優しいです。帽子を飛ばされることなく通過することができました。
▲ 出来ればもう少し時間を掛けて行ったり来たりしたかったです。
東山からは全山縦走妙法寺方面、板宿下山方面への標識は有るものの、私たちが行きたい月見山方面への標識がありません。JONが板宿方面をチェックして下降路は無し。東山から南へ下れるような踏み跡を探し確認に降りる。「大丈夫です。下りのラインは続いてそうです」下からコールが届きます。全員下山開始です。 
▲ 小さなピークを三つほど進んだでしょうか 天井川の河原に降りつきました。 
▲ 前日、文太郎尾根の確認に行ってくれた陰の功労者 Mrウッチーに敬意を表し お礼を申し上げて 山陽電鉄:月見山駅へ向かいます 
▲  天井川河原
▲ 水野橋バス停 1時間以上バスは来ません 歩くか ▲ セグロセキレイ君 ▲ 月見山駅方面への案内標識
 
月見山駅から電車に乗って三宮に行きます ここで一杯やりましょう  電車内に畝川さんからラインが入りました 「天気が良くて良かったですね」  すかさず返信を入れました 「いま三宮に向かっています。早く来てください」「残念まだ仕事が残っていますので」 本日総会のある畝川さん合流には成功しませんでしたが 三宮のガード下の居酒屋さんで一杯飲んで締めくくりました。
次回は寛さんの企画で3月23日(日曜日) 仁川駅から夙川駅まで地すべり資料館や甲山森林公園、夙川などを散策します。
      
(おわりに)
今回は「やまたび倶楽部」メンバーではなく「須磨アルピニストの会」の大先輩達と一緒で少し緊張しましたが新しい道の発見(加藤文太郎道)もあり楽しむことができました。体力は昔のままではないと言う事を自覚し今の体力に見合ったコース作りが必要だと言う事もよくわかった山行でした。
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