海面の昇降(潮位)を測ることを験潮といいます。
国土地理院では、土地の高さの基準を決めるために験潮を行っています。
また、長い期間連続して蓄積した潮位データは、地殻変動の監視、津波の検出など、防災に重要な役割を果たしています。
さらに、験潮とVLBI(超長基線電波干渉法)やGPS(全地球測位システム)などの新しい測量技術を併用することにより、地球温暖化による海面変動監視の研究に役立てることができます。
日本の標高はどのように決めるのか 海面は、月や太陽の動き、風、気温および海流の変化によって絶えず変化していますが、長い年月連続して観測し平均すると一定の高さを示します。これを平均海面といいます。
日本の標高は、東京湾における平均海面を基準として、定められています。
水準測量の出発点として設けられたものが日本水準原点です。日本水準原点は、明治24年、東京都千代田区永田町1丁目1番地内に創設され、その標高は、東京湾の平均海面を基準として、24.4140mと決められています。
東京湾の平均海面、日本水準原点および標高の関係は図のようになっています。
水準測量 水準点の高さ(標高)は水準測量によって求めます。
精密な水準測量では高低差を0.1mmまで求めています。
水準測量は、2地点に標尺を立て、その中間に水準儀を水平に置いて、2つの標尺の目盛を読み、その差から高低差を求めます。
この繰り返しで、水準点間(約2km)の高さを求めます。
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