2016
●第4日目 7月24日(日曜日) 晴れ  光岳2592m登頂(光小屋テント泊)
 茶臼小屋 07:00 ⇒ 茶臼分岐 07:18 ⇒ 茶臼岳 07:50-08:00 ⇒ 仁田池 08:17 ⇒ 希望峰 08:48 ⇒ 易老岳分岐 10:50 ⇒
 三吉平 12:12 ⇒ 静高平 13:27-13:35(水場) ⇒ 光小屋 13:50 ⇒ テント設営後光岳往復します。光小屋 15:02 ⇒ 
光岳山頂 15:22-15:26 ⇒ 光石 15:37-15:47 ⇒ 光小屋16:23
今日は光岳に向かいます。光岳(てかりだけ)は赤石山脈(南アルプス)南部の標高2,592 mの山。
富士山・富士宮口六合目付近よりも緯度にしてわずか10秒、距離に換算して300mmほど南に位置し、2500mを超える山としては日本の最南端にあり、光岳より南にそれより高い地点はない。かつては「三隅嶽」と呼ばれていたそうです。 山頂の南西直下に遠州側から遠望した時に夕日に照らされて白く光って見える光石(てかりいわ)と呼ばれる石灰岩の岩峰があり、これが山名の由来である。
朝焼けの美しい富士山に別れを告げ昨日別れた分岐まで戻ります。横窪沢の源頭に建つ小屋までせっかく下ったのに、いままた登り返しをしなければなりません。時間にしてわずか20分足らずですが朝いちばんの急登には意気消沈してしまいそうでした。
 富士山・笊ヶ岳方面
ほとんどの人が登って行きました  私達も出発です 写真撮影中に転倒
茶臼岳を目指して
 茶臼岳山頂にて  ホシガラス
茶臼岳山頂から望む 兎岳・赤石岳・上河内岳方面
良い天気だなあ 畑薙ダムが見えます
▲仁田池です
▲希望峰です
▲易老岳三叉路です…下山はここから西に下って行きます 
▲三吉ガレ・三吉平です
▲谷沿いのガラガラ道の急登は少々辛く感じました
▲静高平の水場です 
しかし、しかしなのです三吉平を過ぎたあたりから大きな岩がゴロゴロする急登が目に飛び込んできました。「え~?ここを登るの?」それだけ言って後は言葉になりませんでした。一歩一歩前に進むしかありません。「行くも地獄、戻るも地獄」とはこの事です。やがてしきりに上ばかり気にするようになりました。疲れてきた証拠です。休憩しようにもきつい登りのため立ったまま2度ほど休憩をしました。「あそこの先がお花畑で木道が現れたら小屋も近いぞ」とジョンが慰めてくれますが何の保証もありません。ただ、ただ黙って足を運ぶだけ。時間はたったの1時間しか経過していないのに何時間も歩いている気がします。「あっバス停やっ!」とうとう頭が壊れてしまったみたいです。こんな山の中にバスが走っているはずがありません。しかし、どう見てもバス停の標識にしか見えないのです。近寄ってみると「水場」「静高平」と書いてあります。ここでタップリの水を汲み喉を潤していると若者組が到着しました。タップリの水場を見て「行水をしてから行く」と言うので老人組は、木道を渡り小屋まで先に行きました。
 ▲センジヶ原を過ぎれば光小屋に到着です
やっと光小屋に到着です。手続き後、2か所あるバイオトイレの説明をしてくれたのですが難しくて理解できませんでした。要するに電気のついているトイレなら使用可能と言うことらしいです。トイレが清潔な小屋は衛生的で好きです。テン場もきちんと整備されていて気持ちがいいです。光小屋の食事提供は「全員50歳以上かつ3名以下のグループで、午後3時までに手続きを行った登山者に対してのみ行う」というユニークな条件を設定している。
テントの設営が出来たのでサブリュックを背負い、光岳山頂に向かいました。小屋からわずか20分ほどで山頂です。山頂と言っても展望はゼロ。何故ここが百名山なのだろうかと首をかしげたくなるほどでした。 
▲光岳の山頂です…姫&JONは98座完登  TOMO&RIJYUは91座完登です
更に進むこと10分、夕日に照らされて白く光って見える光岩(てかりいわ)があると言うので行って見ました。あいにく白く光っては見えませんでしたが巨大な岩の群れに感嘆の声をあげました。そして岩の上に登り雄叫びを上げ「よくぞここまで来たもんだ」と互いに褒め合いました。
 ▲光石(てかりいわ)です
▲光小屋での夕食です…若者二人が担ぎ上げてくれた 食材で…豪華ディナーです
テン場に帰ると「今夜こそ南アルプス最後の夜を一緒に食事をしよう」と言う若者組のお誘いを受けてビールとワインで乾杯、スペイン料理「アヒージョ」をご馳走になりました。オリーブオイルとにんにくで煮込む料理のことでスペインの代表的なおつまみだそうです。オリーブ油でニンニクを揚げアスパラやベーコン、マシュルーム等を入れ山の上で頂く料理とも思えないほど美味しかったです。小屋からニンニクの匂いに誘われて、ひとり、ふたりと出てきて「豪華ですね」と横目で見ながら羨ましそうに通って行きました。ちなみに小屋泊の人達は天婦羅だったそうです。ご馳走も食べつくし酔いも回ったところでテントの中に入ると睡魔が襲ってきて爆睡しました。
文:美智子姫