熊野古道・伊勢路 5 大内山~荷坂峠~紀伊長島 2018.11.15
 
熊野古道・伊勢路 第3回目 JR紀勢本線・大内山駅~JR紀勢本線・船津駅
●11月15日(木) 第1日目(晴) JR紀勢本線・大内山駅発 ~ 荷坂峠 ~ 紀伊長島 12.2km
 第3回熊野古道・伊勢路「伊勢柏崎(大内山駅)~船津まで」
前回の熊野古道・伊勢路歩きで「近畿自然歩道」コースがあまりに単調で長いため、伊勢柏崎駅からの出発を変更し、電車で大内山駅まで進みました。今回は船津駅までの2泊3日コースです。いつものことながら宿探しは大変で「ああでもない、こうでもない」と検索に検索を重ね、やっと交渉成立しました。ネット上では良し悪しが分からず「行って、泊まって、感じてみないとわからない」が本音ではありますが・・・。今回のコースから世界遺産登録地内には、木製の道標が約100m間隔で設置されています。数字の18/18は約1.8kmある世界遺産登録部分の終わりであることを示しています。
 大内山駅10:52⇒梅ケ谷駅前11:43⇒八柱神社11:45-11:55⇒荷坂峠13:00⇒沖見平13:30-13:40⇒道の駅マンボウ14:52⇒紀伊長島駅前15:20⇒宿到着16:30
上本町7時11分発に乗り、松坂駅でJRに乗り換え、再び多紀駅で乗り換えて大内山駅着10時46分に到着しました。(ふぅ~・・だんだん出発時間が遅くなること)
熊野古道伊勢路図絵をそれぞれが手に持ち、各自がリーダーです。 
紀勢線の中で昼食は「赤福」 大内山駅到着 大内山駅からスタートします
中組常夜灯 大紀小学校と二宮金次郎像 大内山牛乳モニュメント
大内山駅で下車し、身づくろいを整え、3日間の行程の安全を願って、まずはミーティングをしました。駅前には見上げるほど大きな中組常夜灯がありました。明治6年に、熊野古道の分岐点であるこの地に移築したそうです。小学校の校庭では子供達が元気よくボールを追いかけていました。金網越しに「おはよう!」と声を掛けると「おはよう」と元気な声が返ってきました。清々しい朝の光景です。
大内山牛乳モニュメント 地蔵尊 菅谷不動尊
国道と合流し、しばらく歩いていると遠くに大きな牛のオブジェが見えてきました。大きな瓶の上に牛がお出迎えしてくれていました。そう言えば大内山牛乳って飲んだことがありましたが、ここが生産地なのだと初めて知りました。

間弓と言う地域で横断するのですが、車の速度はかなり速くて横断するのが怖いくらいです。歩行者がいてもスピードを緩めてくれる様子はなく命がけの横断となりました。学校のグランドらしきフェンスが見え、旧大内山中学校と書いてありましたが廃校のようです。生徒数が減少したのでしょうか。
八柱神社 と 「牟婁越えて 鶯聞くや 梅ヶ谷」 紀伊家第十四代藩主 徳川茂承公 歌碑
梅ケ谷駅のホーム下をくぐって八柱神社(はやしらじんじゃ)の境内に入ります。参道に入ると大きな球状の浄水溜めがありました。表面が亀甲上の亀裂が入った珍しい石で歯痛に効くと昔はお参りに来られたそうです。八柱神社は八王子社として天照大神の御子5男3女神を奉祀、荷坂峠やツヅラト峠を越えた昔の人々は、この八柱神社で道中の安全を祈って行ったと言われています。 
しばらく旧道と国道を行ったり来たりしながら進んでいきました。
国道歩き(アスファルト歩き)は私達のもっとも苦手とするコースです。
峠越えには登山靴が良いのですが、アスファルトの上は底の柔らかい靴が最適です。私たちは登山靴を着用しているためアスファルト歩きは辛いです。

梅ケ谷川に沿ってあるいて行くと道標がところどころにあり、庚申堂、地蔵堂、観音地蔵堂が並んでいました。右側の祠には旧荷坂峠にあったと言う如意輪観音像と地蔵尊、中央は地蔵尊でどちらも江戸時代に建立されています。左側の祠は庚申碑です。銀杏の落ち葉が敷き詰められていて、とても綺麗でした。 
秋たけなわで銀杏も多く落ちていましたが、踏んづけると「くっさー」



☜梅ヶ谷の庚申堂、地蔵堂、観音地蔵堂
 荷坂峠口
荷坂峠です ここから紀伊長島側は急激に下っていきます  荷坂峠から長島側は12区間に分けて100mごとに標柱が置かれています
 いよいよ荷坂峠の看板が見えて来ました。登山口から30分程で荷坂峠に到着です。「えっ?ここが峠の最高峰?」と驚くほどに、あっけなく到着してしまいました。標高241mと高くありませんが熊野詣の際にはここで腰を下ろし休憩したであろう光景を想像することができました。

峠を30分程下ると沖見平です。ここから見る景色は素晴らしく遥か彼方に海が見えていました。江戸時代の紀行作家「鈴木牧之」の詠んだ木製の歌もありました。
『嶋山や 霞もこめず 千々の景』
 長島湾一望
沖見平を過ぎると何度か江戸道と明治道とに分かれる道標があり男性は江戸道へ、女性は明治道へと分かれて歩くことにしました。途中で何度か合流したり離れたりするのですが・・・どうも江戸道の方が最短距離の様です。明治道の最後はせせらぎの音が聞こえ、心を癒されました。
猪  垣
長くて立派な猪垣に見送られながら里へと出てきました。猪垣は猪や鹿から田畑を守るために積み上げられた石垣です。猪垣を出たところには一里塚石仏碑がありました。周囲の様子は河川改修や道路の整備により変わってしまいましたが昭和初期には石仏の後方には、こんもりとした塚が残っていたそうです。山々の様子は、紅葉にはまだ少し早いのか山の色付きは感じることができませんでした。 
 峠を下ると国道と合流し、やがて道の駅「マンボウ」に到着です。しばし休憩。QRコードのスタンプゲットに必死です。(もっとわかりやすい所に置いててよねー!)ツヅラト峠や荷坂峠歩きの拠点として賑う道の駅マンボウの前には片上池が広がっていました。冬には越冬に来たカモたちを眺めながらの食事も楽しめるそうです。片上池をゆっくり歩きながら長島トンネル573mを歩いていると学校帰りの子供達が「こんにちは」と声を掛けてくれました。
道の駅 マンボウ 紀伊長島駅 紀伊長島駅のマンボウちゃん
  長島橋  長島橋畔のモニュメント  左 熊野の碑
長島歩道トンネル…長かったなあ…573mだって 紀伊長島郷土資料館
 宿泊予約時に送迎をお願いしていたので、紀伊長島資料館と役場のある広場で宿に電話してお迎の車をお願いしました。
ヒメカサゴの煮つけ…これは絶品 赤ヤガラのお造り…初めて頂きました 心づくしの料理敷紙
宿は四季活魚の宿・紀伊の松島。お風呂に入り食事処に行くと、ご馳走が並んでいました。地元でしか見ることの出来ない魚「赤ヤガラ」「カサゴ」「サバフグ」など「魚のまち」が近いだけのことはあります。美味しいお魚づくしで乾杯をしました。
料理の品数はこんなものではありませんでした。津市で修業を積んだとおっしゃる二代目さんの包丁さばきは最高でした。良い思い出になりました。
 三瀬坂峠    このページの上へ   ツヅラト峠
  感   想
 ●ひ め
順調な滑り出しです。昼頃に列車到着となるため、あまり多くの距離を歩くことは出来ませんが
景色の良いコースなのでしっかり見て、レンズに収めたいと思っています。同じ宿に2泊なので着替えなどの荷物を部屋に残置して行けるので気分的にとても楽でした。
お宿も立派でホッとしました。お風呂も男性、女性と分れており(時間制のところもある)ゆっくりと疲れを取ることができました。
 靖ちゃん
今回も大変お世話になりありがとうございました。楽しかったです(!)😄
3日間天候に恵まれ(ヒルの心配無く)見どころ満載!!連泊でリュックが軽く宿の車🚗での送迎(何度も)料理の品数が豊富最高の企画に感謝です何度もありがとうございます😑
 ●Jyunko
いつもありがとうございます。先ほど帰宅致しました。なかなか手応えのあるコースでした。
ジョンさんのこと笑ってられない😅クロネコヤマトは確かです。住所だけで宛名を書き忘れたのに、ちゃんと荷物は連絡の電話をすることなく届きました🙆
スゴイ。
 ●JON
一日目は荷坂峠で大笑い。大内山から荷坂峠まではゆっくり登っていくので疲れ知らず。荷坂峠で休憩後思いっきり気合を入れて「さあ、登るぞ」と姫。
「ここから長島までずーっと下りだぞう」。拍子抜けした姫の顔がカワイイなあ。
 文:美智子00