今迄の山行でこんなにも長いシリーズは初めてでした。みんなよく頑張ったと思います。
私の役割は宿の手配、バスの手配などの渉外担当とレポート作成担当でした。
歩きながらタイムの記入や、見たもの、感じたものをメモるのは、なかなか大変でした。書き上げたレポートが時々「順番が違うぞ!」と言われたこともありましたが今となってはそれもまた良い思いでです。
まずは和歌山観光協会などに電話をして資料集めから。資料送付の依頼をしたものの「うちの管轄ではありません」と断られて別の観光協会に電話をしたり宿の手配は限りなく熊野古道に近い宿を探したばっかりに失敗の宿もありました。(苦笑) 言うなぁぁぁナイショ。(影の声)
日帰りコースは悪天候ならば前日に延期が出来ましたが宿泊を伴う場合は悪天候でも出発をしなくてはならず同行者に申し訳なく感じたこともありました。しかし全体を通して雨に遭うことは少なかったように思います。
(大雲取越え・小雲取越えはひどい雨に遭いました。しかし雨だったからこそ苔の美しさに出合えたと思っています)
運よく「青春18切符」や「湯快リゾート格安バス」などを見つけて経費を安くするのも私の役目。
タクシー利用が5人ならばバスより安く非常に有効に利用しました。何度も利用しているうちにドライバーさんと仲良くなり随分便宜を図ってもらいました。
地元の人たちは、熊野古道を歩く者達を、とてもやさしく受け入れてくれました。
特に純粋な子供たちとの会話は心が和みました。出会った子供たちが素直で元気で大きくなって欲しいと願っています。
都会の雑踏の中で生きていると忘れかけた温もりを草や花や潮騒で甦えらせてもらった気がします。
長い行程でしたので心の不具合もあったかも知れません。しかし些細な事で心を尖がらせていては折角貴重な体験をしたことが水の泡となります。心穏やかに次のステップが踏めたらと願っています。
私事になりますが病のため、2年前から山歩きを断念した配偶者がいます。歩きたくても歩けない配偶者が、私達の紀行文を首を長くして待ってくれています。
時には「面倒くさい!しんどい!書けない」と思ったことも何度かありました。写真やレポートを楽しみにしている人がいると言うことも励みになっています。
今回のシリーズは「どこに出しても恥ずかしくない熊野古道集」だと自負しております。これから熊野古道を歩く人の道標になればこんなうれしいことはありません。 |